織り屋 糸り
京都 丹後
はた や
機屋のこと
はじめまして
糸利です。
京都府北部丹後地域は絹織物の有名産地です。
丹後半島の東側、天橋立で宮津湾から仕切られた内海(阿蘇海)最奥部に与謝野町岩滝地区があります。
古くから小物を織る機屋の多い地域で、織り屋糸りも、江戸時代1700年代にすでに家業として操業していたと思われます。当家の過去帳の最古は絹屋佐平治と同時代に生きていた人です。佐平治さんの持ち帰った織物の技を聞いて織り屋しごとをはじめたのだと想像します。現在の屋号は三代前の当主糸井利吉の時代に定められ、「糸利」として和装小物生地専門に織ってまいりました。昭和の終わりに「京の老舗100年表彰」を頂いております。
白生地メーカーとして、多くの美しい和装小物をつくるお手伝いを続けてこれたことは誇りです。
織り屋 糸り
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生産工程
★糸繰り・合糸
生糸を下漬けをしてからボビンに巻きとります。その後、用途に合わせて3本~30本まで合糸します。
★整経
さまざまな織物の規格に合わせて経糸を準備します。960本から5500本超えまで。1本あたりに数本の生糸を使用しますので、もっとも多いものでは15,000本超えの糸数になります。長さの印つけ(紅つけといいます)も2mごとから48mまで。小物織り屋ならではの多種さといえます。整経は織物の要です。
★下撚り
撚糸は一度きりの撚りで使用する縮緬ヌキ以外は複数回の撚りを繰り返します。その元となる撚りを下撚りと呼んでいます。水をかけながら撚りをかけます。織り屋糸りの下よりは基本のものでも7種類。これをもとに様々な風合いの糸を作り出します。
★上撚り
塩瀬ヌキなどは、下撚りを複数本合わせて、下撚りと反対の方向に撚ります。合わせる本数は4本~11本。1本でも下撚りのなかに撚り方向のちがうものが混ざると風合いが悪くなったりするので、とても気使いな工程です。織り屋糸利ではリング式撚糸機を主に使用しています。
★製織
経糸・ヌキ糸の準備ができたら製織です。織り屋糸りの織る生地巾は16cmから110cmまで。織機も複数種類あります。すべてシャトル織機になります。鶴の恩返しのように杼が左右に走ります。
★検反・練り出し
織れた生地は、汚れをチェックしたり、織りキズを直したりの丁寧な検査をしたのちに、精練と呼ばれる加工に出します。精練により絹セリシンが落とされると様々な風合いの生地になります。精練前の織り上がりの生地を生機(キバタ)とよびます。
★丹後ちりめんの完成!
精練加工を経て真っ白な絹織物になります。ここから様々な染色加工が施されるのです。
会社概要